カード分類検査(WCST方式)無料オンライン — 認知的柔軟性・実行機能

ウィスコンシンカード分類検査(WCST)の原理を参考にした無料オンライン認知的柔軟性テスト。教えられないルールを正解・不正解のフィードバックだけで見つけ、ルールが変わったら切り替えます。最大64試行で達成カテゴリー数・保続エラー・概念水準反応を確認できます。Soundary 独自実装のセルフチェック用です。

検査の構成

所要時間
~8
料金
無料

何を測るのか

カード分類検査は、画面上部に並んだ4枚の基準カードのいずれかに提示カードを合わせる課題です。どの基準で合わせるかは教えられず、毎回正解か不正解かのフィードバックだけが返ってきます。基準は色・形・数のいずれかで、10回連続で正解すると予告なく次の基準に変わります。そのため最初はルールを推論する力が、その後はうまくいっていたルールが突然外れ始めたときにそれを手放して新しいルールに乗り換える認知的柔軟性(セット・シフティング)が現れます。

原型は Berg と Grant が1948年に発表したカード分類課題で、Milner が前頭葉損傷と保続エラーの関係を報告したことで実行機能検査として定着しました。Soundary の検査はその原理を参考にした独自のウェブ実装で、市販の WCST キットやその採点規準・標準得点は使用していません。基準カードも原検査の赤い三角・緑の星・黄色い十字・青い円ではなく、紫の四角1個、水色の六角形2個、オレンジのひし形3個、ピンクの半月4個とあえて変えて構成しています。

ルールは色→形→数の順に変わり、また色に戻ります。6カテゴリーを達成するか64試行目に達すると検査は終了し、通常5〜10分かかります。提示カードはどの基準カードとも2つの属性が同時に重ならないように作られた24枚なので、毎回の選択がどの基準を使ったものかが明確に記録されます。

スコアの読み方

代表結果は達成カテゴリー数(0〜6)です。10回連続正解でルールを1つ通過するごとに1つ加算され、その下に総試行数とエラー数が一緒に表示されます。5つ以上ならルールの発見と切り替えが円滑なほう、3〜4つなら中間、2つ以下ならルールを見つけたり変えたりするのに時間がかかったほうと案内します。

詳細結果の核心指標は保続エラーです。ルールが変わった後も直前のルールで合わせていれば正解だったはずのエラーを数え、総試行数に対する割合でも示します。つまりさっきまで通用していたやり方に囚われている度合いです。それ以外のエラーは非保続エラーとして別に数えます。概念水準反応は3回以上連続正解の区間に含まれる反応の割合で、ルールを偶然ではなく理解して適用した度合いを意味します。セット維持失敗は5回以上連続正解を続けながら10回に達する前にエラーで途切れた回数で、ルールを知りながら取りこぼした瞬間です。

解説文は、達成カテゴリー5つ以上かつ保続エラー率15%以下なら切り替えが柔軟なほう、カテゴリー3つ以上なら中間、それ以外は切り替えに困難があったほうに分かれ、概念水準反応は70%以上を高い、40%以上を中間、それ未満を低いと読みます。推移記録用の総合スコアは、達成カテゴリー比率に70点、概念水準反応率に30点の重みを付けた0〜100点です。これらの境界はすべて Soundary が参考用に定めたもので、市販 WCST の標準得点・パーセンタイルとは関係ありません。

結果に影響するものと活用法

この検査はルールを知らない状態で解くことが核心なので、一度やると色・形・数の3基準と切り替え方式がわかり、2回目からは結果が明らかに良くなります。他の認知課題より練習効果がはるかに大きいため、再検査の間隔は数週間以上あけ、回ごとの比較よりも初回の結果を参考値として見るのが適切です。疲労・睡眠不足・注意散漫はルールを知りながら取りこぼすセット維持失敗を増やし、急いで押す癖は非保続エラーを増やします。

結果を見るときは達成カテゴリー数と保続エラーを一緒に読んでください。カテゴリーは少ないのに保続エラーが低いなら、ルールを見つける序盤の推論が遅かったということで、保続エラーが高いならすでに知っているやり方を手放せなかったということです。日常で計画を変えるときに切り替えがつらいか、一つの方法にこだわるほうかと照らし合わせると自己理解に役立ちます。抑制制御を見るストループや Go/No-Go 課題、ワーキングメモリ課題と一緒に見ると、実行機能のどの側面が相対的に強く弱いかを描くことができます。

カード分類は臨床の神経心理学的評価で実行機能を見る代表的な検査ですが、このウェブ版はその検査ではなく、いかなる診断も下しません。結果にかかわらず、ここ数か月で計画を立てる、作業の順序を変える、自分のミスに気づくことが以前より目に見えて難しくなったと感じるなら、精神科や神経内科で正式な神経心理検査を受けることをおすすめします。

よくある質問

ウィスコンシンカード分類検査(WCST)と同じものですか?

同じ原理(隠れたルールをフィードバックで見つけ、ルールの切り替えに適応する)を参考に Soundary が独自実装したウェブ検査です。市販の WCST キット、そのカード構成、採点規準と標準得点は使用せず、基準カードの形や色もあえて変えています。臨床で使う検査結果と直接比較できないセルフチェック用です。

保続エラーとは何で、何%なら高いのですか?

ルールが変わった後も直前のルールで選んで間違えた反応です。さっきまで通用していたやり方を手放せない度合いを示し、個数と総試行数に対する割合で表示されます。解説では達成カテゴリー5つ以上かつ保続エラー率15%以下のとき、切り替えが柔軟なほうと読みます。この15%は Soundary が定めた参考境界で、臨床基準ではありません。

ルールがいつ変わるのかなぜ教えてくれないのですか?

この検査が測ろうとしているのが、まさに予告のない変化をフィードバックだけで察知してやり方を変える力だからです。10回連続正解すると色→形→数の順に静かに変わり、6カテゴリーを達成するか64試行に達すると終了します。急に不正解が続いたらルールが変わった合図なので、別の基準を試してみてください。

2回目は点数がずっと高いのですが正常ですか?

はい、自然な練習効果です。一度やると3つの基準と切り替え方式がわかり、ルール推論の負担がなくなるため、どの認知課題よりも再検査効果が大きくなります。そのため初回を参考値とし、再検査は数週間以上間隔をあけるのがよいです。臨床の神経心理学的評価でも同じ理由で、この検査の再検査は慎重に解釈します。

出典

本課題は次の研究のパラダイムに基づきます — Berg, E. A. (1948). A simple objective technique for measuring flexibility in thinking. Journal of General Psychology, 39(1), 15–22. · Grant, D. A., & Berg, E. A. (1948). A behavioral analysis of degree of reinforcement and ease of shifting to new responses in a Weigl-type card-sorting problem. Journal of Experimental Psychology, 38(4), 404–411. · Milner, B. (1963). Effects of different brain lesions on card sorting: The role of the frontal lobes. Archives of Neurology, 9(1), 90–100. 本検査は公開された学術パラダイムに基づく Soundary 独自実装であり、特定の商用検査製品やその検査用紙ではありません。

あわせて受けたい検査

本検査はセルフチェック(スクリーニング)であり、医学的診断ではありません。結果が気になる場合は精神科の専門医にご相談ください。

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