反対タッチ課題 — アンチサッカード方式の反射抑制無料テスト
反対タッチ課題で反射抑制力を確かめましょう。アンチサッカードパラダイムをタッチに置き換え、0.1秒だけ光る円の反対側を押す本番48試行から、反射エラー率と方向切り替えコスト(ms)を算出します。約3分・無料、診断ではなくセルフチェックです。
検査の構成
- 所要時間
- ~3 分
- 料金
- 無料
何を測るのか
私たちの手と目は、突然現れたものに向かって自動的に動きます。この課題はその反射を抑えて正反対の方向に行動する力、つまり反射抑制を測定します。中央の点を見つめていると、画面の左右いずれかに円が0.1秒だけ光り、第1部では円が出た側を、第2部では円の反対側を1.2秒以内にタッチします。
元の形はHallett(1978)が記述したアンチサッカード課題で、視線を刺激の反対側に向ける眼球運動の実験です。Soundaryは視線追跡装置なしで同じ論理を指のタッチに置き換えた独自実装であり、そのため視線ではなく最初のタッチ方向を指標にしています。
反対側を押すべきなのに、円が出た側へ手が先に行ってしまうのが反射エラーです。このエラーは、刺激に引き寄せられる自動反応を前頭葉系が間に合って抑えられなかったサインと解釈され、注意力・衝動性・加齢の研究で長く使われてきました。
スコアの読み方
検査は同じ側の練習8試行、同じ側の本番24試行、反対側の練習8試行、反対側の本番48試行の計88試行です。結果の代表指標は反射エラー率で、反対側の本番48試行のうち反応した試行で最初のタッチが円の側へ向いた割合(%)です。円の側を押してから反対側に直した場合もエラーとして数え、直した回数は別に表示されます。
エラー率の区分は、5%以下なら非常に良い、5%超〜15%未満は低め、15%以上〜30%未満はよくある範囲、30%以上は高めと案内します。あわせて出る方向切り替えコストは、正答試行における反対側の反応時間中央値から同じ側の反応時間中央値を引いた値(ms)で、0以下ならコストなし、100ms未満は小、250ms未満は中、250ms以上は大と区分します。
円は0.1秒しか見えないため、少しよそを見ると丸ごと見逃しやすく、1.2秒以内に反応しないと無反応として扱われます。反射エラー率は反応した試行だけで計算するので、無反応が多いと見かけのエラー率が低く見えることがあります。初回は方式に慣れずエラーが増え、2〜3回繰り返すと練習効果で減るのが普通です。
結果に影響するものと活用法
眠気、睡眠不足、飲酒翌日、強い疲労は反射抑制を目に見えて弱めます。反対側の試行では円を見た瞬間に少し止まってから動くのが正常な戦略で、反応時間が長くなるため、方向切り替えコストが正の値になるのは自然です。画面が小さかったり指が画面の端に近かったりすると左右の区別が曖昧になることがあるので、端末を平らに置き両手で進めてください。
年齢とともに反射エラーが少しずつ増える傾向が知られており、注意の問題や強い衝動性がある場合には集団平均でエラー率が高く報告されています。しかし一人の値はその日の覚醒水準や端末条件に大きく左右されるので、初回の結果が高く出たなら、数日後に体調のよい時間帯にもう一度試すのが順序です。
おすすめの活用は3〜4週間間隔の反復測定で、エラー率と切り替えコストの流れを見ることです。この検査はセルフチェック用で診断ツールではありませんが、体調のよい日でもエラー率が繰り返し30%以上で、日常で刺激に引き寄せられやすい、止まりにくいといった経験が多いなら、精神科で注意力・抑制機能の評価について相談してみてください。
よくある質問
反射エラー率は何%なら大丈夫ですか?
結果画面では5%以下を非常に良い、15%未満を低め、15%以上30%未満をよくある範囲、30%以上を高めと案内しています。エラー率は反対側の本番48試行のうち反応した試行で最初のタッチが円の側へ向いた割合で、押してから直した場合もエラーに含まれます。初回は慣れていないため高く出やすいので、1〜2回追加した値と一緒に見てください。
円がすぐ消えて見逃したのですが、結果にはどう反映されますか?
円は意図的に0.1秒だけ表示します。瞬間的な刺激への反射を誘発しなければ抑制力を見られないからです。1.2秒以内にどこも押さないと無反応として記録され、反射エラー率は反応した試行だけで計算されます。そのため無反応が多いとエラー率が実際より低く見えることがあるので、中央の点をずっと見つめて見逃さないことが大切です。
方向切り替えコストが大きく出たのですが、どういう意味ですか?
方向切り替えコストは、正答試行における反対側試行の反応時間中央値から同じ側試行の反応時間中央値を引いた値です。反対側を押すには反射を抑えて方向を計算し直す必要があるため時間がかかるのは自然で、アプリは100ms未満を小、250ms未満を中、250ms以上を大と表示します。エラー率が低くコストが大きいのは慎重な戦略の可能性もあるので、二つの指標を一緒に見てください。
実際のアンチサッカード検査と同じものですか?
同じではありません。元のアンチサッカード課題は視線追跡装置で眼球運動を記録する実験室の検査で、この検査はその論理を指のタッチに置き換えたSoundaryの独自実装です。そのため目ではなく最初のタッチ方向と反応時間を指標とし、研究用のアンチサッカードのエラー率と直接比較することはできません。いかなる疾患も診断しないセルフチェックツールとして理解してください。
出典
本課題は次の研究のパラダイムに基づきます — Hallett, P. E. (1978). Primary and secondary saccades to goals defined by instructions. Vision Research, 18(10), 1279–1296. · Munoz, D. P., & Everling, S. (2004). Look away: The anti-saccade task and the voluntary control of eye movement. Nature Reviews Neuroscience, 5(3), 218–228. 本検査は公開された学術パラダイムに基づく Soundary 独自実装であり、特定の商用検査製品やその検査用紙ではありません。
あわせて受けたい検査
本検査はセルフチェック(スクリーニング)であり、医学的診断ではありません。結果が気になる場合は精神科の専門医にご相談ください。
Soundary